「肉体から魂が離れたときってどんな感覚なんだろう?」
「三途の川って本当にあるのかな?」
誰しも一度はこんな疑問をもったことがあるのではないでしょうか。
「生き方は星空が教えてくれる」の著者、木内鶴彦さん。
木内さんは4つの彗星を発見したコメットハンター(彗星探索家)、そして生死を彷徨う中で宇宙の起源や地球の未来を見た臨死体験の経験者です。
木内さんが見た「地球のふたつの未来」とは一体どんな未来だったのでしょうか。
原因不明の病で生死をさまよう
長野県で生まれ育った木内さんは、6歳の頃から星空に魅了され、自分で望遠鏡を作って星を観測するほど、天体に夢中となった少年時代を過ごします。
そして、いつか彗星を発見して自分の名前をつけることを夢見ていました。
飛行士になりたいと思った木内さんは、航空自衛隊に入職します。
一瞬の不注意もミスも許されない、常に緊張感のある環境下での勤務。
そのストレスがたたったのか、木内さんが22歳のとき、突然原因不明の病に襲われます。
臓器の機能低下と脱水症状で、なんとたった1日で体重が30kgも減り、生きているのが不思議なほどの状態に。
そこから生死をさまよう壮絶な体験をします。
臨死体験で見た世界。宇宙の創世と五次元の世界
幽体離脱
意識が朦朧とする中、全身を激しい痛みが襲います。
医師も手の施しようがなく、木内さんのご両親に余命1週間と告げます。
ですがこのとき不思議なことに、医師は自分から離れたところで説明しているのに、まるで耳元で説明されているかのように会話がはっきり聞こえたのだそう。
1日1日と日が経つにつれ、木内さん自身も死を覚悟しはじめました。
また、死の覚悟と同時に、無の世界に帰るのだという、死に対する希望ももちはじめたのだそうです。
過去や未来に瞬間移動
空間の制限も受けない意識だけの状態になった木内さんは、病室にいる父親の身体の中に入ったり、弟の死を間近に運転し病院へ駆けつけている最中の実兄の身体の中に入り、
「俺は大丈夫だから・・」
と伝えて、また病室に戻ります。
木内さんが生死をさまよった状態は、時間軸を超えた5次元空間でした。
強く思っただけでその瞬間に過去にも未来にもいくことができ、過去を追体験することも、
歴史上の人物の人生を擬似体験することもできました。
わたしたちが生きているのは、タテ、横、高さの3次元です。
この時間軸は過去→現在→未来と過去から未来に向かって直線に流れていますが、5次元では、時間の概念が三次元のように線形ではなくなるとされます。
過去、現在、未来が同時に存在し、この時間軸を超えたのが5次元になります。
文章だとちょっとイメージがわかないよ・・
という方は、5次元の時間軸と映像を描いた映画「インターステラー」を観てみてくださいね。
タイムトラベルで子供の頃の自分に会う
木内さんはもうひとつ確認したいことがありました。
それは、6歳の頃、木内さんがお姉さんと川で遊んでいた時のこと。
上から大きな岩が落ちてきてお姉さんに当たりそうになったとき、どこからか
「危ない!!!」
という声が聞こえて、とっさにお姉さんの背中を押した木内さん。
お姉さんは転びますが、お陰でその岩に当たらずに済んだことがありました。
あの声の正体はいったい誰だったのだろう・・?
そう思った木内さんは6歳の頃のその日に戻ります。
刻々と、あの岩が落ちてくる瞬間に近づき、ついにお姉さんの頭上に岩が落ちる瞬間・・
「危ない!!!」
とっさに叫んだのは木内さん自身でした。
そう、あの声は未来からタイムトラベルした自分自身の声だったのです。
宇宙のはじまり
過去、現在、未来が同時に存在する五次元空間ではあらゆることが可能になり、すべての存在するものの情報がそこにはあり、木内さんは自分は全ての中の「個」であることを悟ります。
その中で木内さんは、宇宙はどうやってはじまったのだろうと疑問をもちます。
そこで宇宙のはじまりを見たのだそうです。
現代物理学では、宇宙はビッグバンにより始まったということが定説になっていますが、木内さんの見た宇宙の創生は「ひずみ」。
そして、宇宙が始まる前に存在していたのは、膨大な「意識」だったそうです。
木内さんが見た地球のふたつの未来
過去にいけるのなら未来にもいけるはず、と未来に意識を向けた木内さん。
そこで、地球のふたつの未来を見ます。
1つは、砂漠のように荒れ果てた大地で、廃墟に腰掛けて唖然とする自分。
山には1本の木もなく人々が倒れている。
もうひとつは、その光景と重なるようにして見えた、
緑いっぱいの場所で空を見上げている自分。
木内さんは、宇宙の創生から地球の未来までを見て、あることを悟ります。
意識のゆがみから宇宙が生まれ、その瞬間から宇宙はゆがみを解消するためにこの3次元を存在させている。
いつかはゆがみが解消される日がくる。その日までにいかに長く地球という惑星のバランスを長く保ち続け、エネルギーを維持し続けるかが人類の役目である。
木内さんはこの臨死体験のあと、自然との共生や環境問題について、書籍や講演会でお伝えする活動をされています。
臨死体験は嘘?妄想?
昔読んだ、りんごの自然栽培を成し遂げた木村秋則さんの本にも、
龍に遭遇した話や宇宙人に連れ去られてUFOに乗った話などが普通に出てきて、一瞬頭が混乱しましたが、
木村さんや木内さんのお人柄なのでしょうか、
お話が疑いなく素直に入ってくるのですよね。
わたしは自然栽培の農家さんで働いた経験や、アロマテラピーやフラワーエッセンスを学んだ経緯があるのですが、
オーガニックだとか植物の生態だとかを突き詰めると、見えないミクロの存在や宇宙というものに繋がるんです。
肉眼で見えるものがすべてではない、
科学で証明できるものだけが真実ではない、
そう思います。
私自身のそんな経験もあいまって、木村さんや木内さんのお話は素直に信じられるのかもしれません。
編集後記〜自分軸と社会軸
おおざっぱに分けると、人には自分軸のタイプと社会軸のタイプとがいて、
(もちろんこれは綺麗にはっきりわけられるものではなく、あるときには自分軸になったり、またあるときには社会軸の自分になったりということがあると思いますが、)
今起きている環境問題というのは、わたしたち人間が自分軸で動いた結果であると思います。
木内さんは、臨死体験で宇宙を彷徨い、宇宙から地球を俯瞰したことから軸が社会軸・地球軸になり、地球人として目覚め、環境保護や自然との共生といったテーマに向き合うようになられました。
自分軸で生きていると、地球人としての視点をもつことができません。
人種差別、戦争、海洋汚染、乱獲や畜産によって生き物を傷つけたり生態系のバランスを崩すことも、
わたしたちが「地球人」としての意識をもてば、すべてが相互に繋がりあっていて、すべてが「仲間」であることに気づくことができるはずです。
そして、自分の問題、仲間の問題であることに気づけば、それらをむやみに傷つけることも、身勝手な行為もできないはず。
視点を上げ地球を俯瞰してみてみると、そこにはもっと優しい生き方が広がっていると思います。そして、そんな思いやりをもって生きる方が増えてほしい、という思いから、今回木内さんのお話を記事にさせていただきました。
地球のある場所の1点に自分がいる。
そのようなイメージが浮かぶようになると、自分が今いる場所を大きな視点でとらえることができるようになります。
宇宙を知るということは、突き詰めていくと自分を知ることです。- 木内鶴彦 -
木内さんの見た地球のふたつの未来、あなたはどちらを選びますか?
そして、これからどんな生き方をしますか?