プラントベースフードの需要が高まっている中、大豆ミートは健康志向と環境配慮の両面から注目を集めています。
不二製油はその先駆けとして、60年以上の歴史と研究開発の積み重ねにより、大豆ミートの品質向上と新製品開発に力を入れてきました。
本記事では、不二製油の大豆ミート事業について、その歩みと最新の取り組みを多角的にご紹介します。
大豆ミートの歴史
不二製油は1950年代から大豆を素材とした食品開発に着手し、1957年に国内初の大豆ミートを発売しました。当初は食感や風味の課題などから苦労が続きましたが、同社は大豆の可能性を信じ続け、研究を重ねてきました。
先駆者としての挑戦
大豆ミートの普及が進まない1957年から、不二製油は大豆の素材価値に着目していました。赤字が続く中でも、大豆の栄養価と環境負荷の低さに注目し、製品開発を続けてきた同社の姿勢は評価に値します。
同社は1960年代から大豆たんぱくの研究開発に取り組み、現在大豆ミートは70種類以上の製品ラインアップを持つに至っています。食感、色味、形状などをバラエティー豊かに展開し、料理や用途に合わせて選べるよう、ニーズに応えてきました。
以後半世紀以上にわたり“大豆は地球を救う”という信念のもと研究を重ね、植物性油脂と大豆たん白の技術を蓄積し、食品素材としての大豆の可能性を追求しています。
研究開発への情熱
不二製油は大豆ミートの品質向上に情熱を注いできました。2016年には45億円を投じてイノベーションセンターを設立し、電子顕微鏡を使った分析や、30種類以上の油脂の組み合わせによる肉の味への再現など、たゆまぬ研究を重ねてきました。
その努力の結晶が、2022年に発売された「プライムソイミート」です。
肉のような繊維感と噛み応え、そして口どけを両立した高付加価値製品で、不二製油の技術力の極みと言えるでしょう。
大豆ミートの可能性
不二製油は大豆ミートの多様な活用を目指し、食品業界を中心に様々な分野で製品を提案しています。健康志向の高まりと環境問題への関心の高まりから、大豆ミートの需要は今後さらに拡大するものと見られています。
外食・中食への展開
同社の大豆ミートは、一風堂のラーメンやロッテリアのハンバーガー、ファミリーマートの惣菜など、すでに多くの飲食店や小売店で使用されています。また、ホテルニューオータニのレストランでは、海鮮や焼肉の代替品としても評価されています。
飲食店と協力し、大豆ミートのさらなる可能性を探る取り組みも進められています。例えば、大阪・大丸心斎橋店に直営の「UPGRADE Plant based kitchen」をオープンし(※2023年9月閉店)、消費者からの反応を直接収集することで、新たなメニュー開発の糸口を得ています。
家庭用製品の拡充
不二製油は家庭用市場にも注力しています。家庭で手軽に大豆ミート料理を楽しめるよう、乾燥タイプと冷凍タイプの製品を展開しているほか、同社のPBF冷凍食品シリーズでは、大豆ミートのハンバーグや唐揚げなども発売されています。
さらに、大豆粉を使った食パンの発売も予定されています。大豆の特性を活かしながら、一般的な食品への応用範囲を広げていく試みが続けられています。
持続可能な未来への貢献
不二製油の大豆ミート事業は、単に代替肉の提供にとどまらず、持続可能な社会の実現にも寄与しようとしています。大豆ミートは、肉に比べて環境負荷が低く、生産にかかるエネルギーや水の使用量、温室効果ガス排出量が抑えられるためです。
環境問題への対応
出典:不二製油株式会社
| 大豆ミート | 牛肉 | |
|---|---|---|
| 水使用量 | 2,500㎡/kg | 20,600㎡/kg |
| 温室効果ガス排出量 (大豆を1とした場合の相対値) |
1 | 85.6 |
上記の表に示されるように、大豆ミートは牛肉と比較して、水使用量が約27分の1、温室効果ガス排出量が約8分の1と、環境負荷が大幅に低くなります。
不二製油は、大豆ミートの普及によって、食料生産における環境問題の解決に貢献できると考えています。
健康志向への対応
大豆ミートは植物性タンパク質を豊富に含み、動物性タンパク質と比較してコレステロールや中性脂肪が低い点が特徴です。また、食物繊維も豊富なため、健康志向の高まりから需要が高まっています。
不二製油は新たな製品開発にも取り組んでおり、独自の素材と技術の融合により、動物性素材不使用でありながら風味が一切劣らない、植物性100%のミルクチョコレートやホワイトチョコレートの開発にも成功しています。
その他、大豆ミートを使ったソーセージやハム、ベーコンなども発売する予定です。バラエティー豊かな製品ラインアップにより、より多くの人々の健康的な食生活を支援していきます。
まとめ
不二製油は、大豆ミートの分野で60年以上の歴史と実績を持つ老舗企業です。同社は大豆の可能性を信じ続け、技術革新を重ねることで、おいしさと環境配慮、健康志向の両立を実現してきました。
今後も多角的な取り組みを通じて、持続可能な社会の実現と食文化の発展に貢献していくことが期待されます。

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